潰れない会社作り=貯蓄を目標とする視点
会計を活用した「目標設定」のひとつの視点である「貯蓄目標」をご紹介します。
事業計画や経営計画を立案するとき、多くの場合が「当期利益」を目標とします。
それは決して間違いではありませんが「通過点」にすぎません。
「もう少し先」を見る「視点」です。
それは「内部留保」。簡単に言えば「貯蓄目標」です。
10年後、キャッシュはいくら欲しいですか?
「10年後、いくら必要ですか?」
「10年後、いくら欲しいですか?」
マーカスが一つの目安としているのは「限界利益の1年分」です。
つまり、1年分の「粗利」を内部留保すれば、万が一、1年間「売上がゼロ」でも潰れない会社とすることができます。
大企業とは違い、中小オーナー企業の場合、社長に万が一があれば、たちまち「足元が揺らぐ」ということが大半です。
その「万が一」のための「内部留保」です。
1億円を内部留保するための必要利益
例えば・・・
1億円の内部留保のためには、
1億円÷(1-税率40%)=約1億7000万円の利益が必要です。
これを10年で貯める、ということは
毎期の損益計算書は・・・
税引前利益:1700万円
法人税等 : 700万円
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税引後利益:1000万円
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となります。
これを10年続ければ1億円の内部留保を作ることができます。
もし、5年で遂げるには、倍のスピード、
20年で遂げるなら、半分のスピードです。
「それは無理!」と考えるのではなく「1億円の内部留保があれば」と考えることが大切です。
節税の危うさ
上記でご理解いただけると思いますが、内部留保は「税引後利益」の積み重ねです。
つまり、納税をしないと内部留保を増やすことはできません。
節税を誤ると、せっかくの内部留保が「流出」してしまいます。
企業経営を「長い目」で見る必要があります。